【祝🎉オリジナルクラフトビール発売決定！】醸造初日に密着しました！

醸造開始前に、三木さんオススメのレモネード🍋で乾杯！

１日の段取り確認をしながら、レモネードで仲を深めました◎
(ちなみに三木さんは、2月に訪問したとき、出雲のブルワリーさんや美味しいごはん屋さんにたくさん連れて行ってくれました！ありがとうございました！！)

工程の紹介
大麦を水に浸して発芽させ、乾燥させて麦芽を作ります。この麦芽を焙煎することで、ビールの色や香りが変わります。

まず、事前にIzumo Brewingさんが選んでレシピ共有してくれていたモルトとオーツ麦を計量します。

今回使用したモルトは、ベースモルト(大麦麦芽)・小麦麦芽・カラーモルト(ローストした大麦麦芽)の３種類です。カラーモルトを少し入れることでカラメル香やビールの色がつきます。バーレーワインやスタウトなど色の濃いビールには、もっと長くローストした大麦麦芽を使うそうですよ。
この３種類のモルトを計量していきます。今回は「ロシアン佐藤オリジナルビール」なので、佐藤さんもすべての作業に参加します！けっこう、肉体労働です・・・！

ちなみに、MONSTER HAZY IPAのスタイルは佐藤さんが大好きな『ヘイジーIPA』(その中でも、Double Dry Hopped Hazy IPAというスタイルのビール)。このスタイルのクラフトビールに欠かせないのが、モルトと一緒に入れる「オーツ麦」です。
ヘイジーIPAのシルキーでクリーミーな口当たりと、トロピカルなアロマはオーツ麦を入れることによって生まれるそうで、オーツ麦はタンパク質が多いので、それによりトロトロの濁ったビールができるそうです。

STEP２．モルト(麦芽)の粉砕

工程の紹介
麦芽を粉砕し、麦芽からエキスを抽出しやすくします。

計量した麦芽を、粉砕機にかけていきます。こちらも結構な重労働です。

STEP３．麦汁づくり・糖化

工程の紹介
粉砕した麦芽を温水と混ぜて麦汁を作り、麦芽のでんぷんを糖に変換します。

温水に粉砕した麦芽を入れていきます。この作業を『マッシュイン』と呼ぶそうです。

お湯の温度は70度程度。モルトを入れて温度が下がることを想定してお湯を準備します。今回の温度は65度〜70度くらいが目安。麦芽の酵素(アミラーゼ)により、麦芽のでんぷんが糖分に変わることで「糖化」していきます。温度帯によっても糖化の付け方が変わるので、酵母が食べやすい糖度にするか、食べづらい糖度にするかで飲みやすさを調整します。

酵母が糖を食べないと舌に甘さを感じるビールができます。また、食べにくい糖ができる麦もあるので、原材料でも調整ができます。目指すビールに合わせて細かく調整していくのがブルワーの技の見せ所であり、クラフトビールの面白さだと思います。

モルトとオーツ麦を入れ終わったら、麦汁をかき混ぜます。糖化してくると、お湯がトロトロとしてきて軽く混ぜやすくなってきます。60分間、定期的に混ぜてムラができないようにします。

糖度は、糖度計で測ったり、色で確認をします。佐藤さんも真剣に糖度を確かめていました。

せっかくなので、麦汁を試飲。韓国の甘酒「シッケ」のような味だそうで、水飴を溶かしたような甘い汁の味がします。

STEP４．移送

糖化が完了したら、麦芽を除いて麦汁を別の釜(大鍋)に移します。
沸騰させると菌が失活してしまうので、糖化させている間は65度〜70度を保っていますが、失活直前が一番でんぷんが糖に変わる働きをするので、移送する直前に釜の温度を上げて根こそぎ糖分に変えていきます。

移送したあとは沸騰させて、完全に失活させます。

STEP５．ホップの計量・投入

工程の紹介
麦汁を煮沸し、ホップを加えて苦味や香りを付けます。煮沸中にワールプールという工程で麦汁を撹拌し、不要な成分を取り除きます。

ホップを計量し、沸騰させた麦汁に加えていきます。ホップは２回に分けていれます。最初のホップはビール特有の苦みを出すためにしっかり煮込みます。

ホップの種類と量は作っていただいたレシピをもとに分量を相談しながら決めました。出雲SPICE LAB.さんのクラフトコーラづくりで出る残渣（今回は、バニラビーンズ、ジンジャー、レモン）をいれたビールにするので、コーラ残渣とホップの香りの相性を確かめながら決めていきました。

ホップを入れたあとは、乳糖を加えます。乳糖は、酵母が食べない糖です。乳糖を加えることで、甘み・濁り・風味がつきます。

最後に２回目のホップを入れます。最後に入れるホップはほとんど煮込まない、アロマホップと呼ばれるホップでビールに華やかでフルーティーな香りをつけるために加えます。
このタイミングで一緒にコーラ残渣も加えました。コーラ残渣は副原料として、香り付けに使います。コーラ残渣を麦汁に加えると、コーラの香りが室内に広がります。

このあと、水を入れて揮発してしまった量の麦汁を戻しました。高温で煮詰めすぎるとホップの苦みが出てきてしまうため、煮詰めたあとは、温度を下げます。
麦汁づくりはこれにて終了し、発酵タンクへ移送していきます。麦汁を発酵タンクに輸送するために、ぐるぐるとかき混ぜてコーラ残渣やホップを中央に集めます。(ワールプール)

今回ホップを２回に分けて入れていますが、実はあと１回ホップを加えるタイミングがあります。今回オリジナルでつくっているMONSTER HAZY IPAは、「Double Dry Hopped Hazy IPA」というスタイルのクラフトビールになります。ドライホップを発酵後のビールにも入れることが特徴のクラフトビールです。そのため、このあと発酵の工程が終了して、熟成させる最後の３日間にまたホップを追加しています。

STEP６．エール酵母計量・投入、発酵

煮沸後の麦汁を急速に冷却します。冷却した麦汁に酵母を加えて発酵させ、アルコールと炭酸ガスを生成します。

Izumo Brewingさんでは、まるで冷蔵庫のような形の発酵タンクを使って醸造されています。とても画期的なタンクで、少量からクラフトビールをつくれることが１番の特徴です。私たちもずっと醸造量がネックでビールづくりに踏み出せなかったのですが、Izumo Brewingさんとの出会いでその夢が叶いました。

この冷蔵庫型の発酵タンクに専用のビニール袋を貼っていきます。

貼り終わったらしっかり消毒をして、エール酵母を投入していきます。

できた麦汁を冷却し、エール酵母の入った発酵タンクのビニール袋の中へ移送していきます。すべての麦汁が発酵タンクに入りきったら、初日の作業は終了です！

ここから、18日間の発酵期間となります。発酵期間が終わると最後に味を落ち着かせるための「熟成」期間に入ります。熟成期間は３日間。この３日間で３回目のホップを足しアロマのような香り付けがされるのです。

サリーちゃんセゾンも仕込みました🍺

サリーちゃんセゾンには、出雲SPICE LAB.さんが販売できなくなったプリンセスサリーというお米の古米を原料に使用しています。

モルトを糖化させるタイミングで合わせて、お米も一緒に加えます。お米はおかゆ状にした状態で投入しています。

こちらも残りの工程は同じ。麦芽とお米を入れて糖化させたお湯(マッシュ湯)をろ過して、沸騰させ、サリーちゃんセゾン用に選定・配合したホップを投入しました。
MONSTER HAZY IPAの方は、麦汁がかなり濁っていましたが、サリーちゃんセゾンは、かなり透き通った色味。色味からも、味わいの違いが感じられます。

ここから約３週間ほど。Izumo Brewingさんに温度管理をしていただきながら、発酵具合の観察・味の調整をしていっていただきます。

「美味しくな〜れ！美味しくな〜れ！」製造中ずっとクラフトビールに話しかけていた佐藤さん。その気持ちがきっと届いて、美味しいビールが出来上がってきていると思います◎

味わいの違う２種類のビールをお届け！

Izumo Brewingさん、出雲SPICE LAB.さんと打ち合わせを重ね、ビール初心者の方でも楽しく飲み比べができる２種類のビールセットが出来上がりました！
クラフトビールの味わいの違い、似た原料でも全く違うものが出来上がる面白さ、そして、ロスになる予定だった食材を再利用して作られた"出雲の味"がお届けできると思います。

予約開始は8月末〜、出荷開始は9/16頃を予定しています。(佐藤さんのお誕生日、9/18頃から皆さんのお手元にも届けられると思います🎉)皆さんに、大好きなクラフトビールと愛情のこもった商品がお届けできますように！